入れ歯を毎日使っていると、その変化になかなか気づけないものですが、黒い汚れが付着していると目に留まりますよね。かなりインパクトが強いものなので、不安に感じる方もいらっしゃることでしょう。今回はそんな入れ歯の黒い汚れについて、詳しく解説します。

 

▼黒い汚れは「カビ」です

 

驚いてしまうかもしれませんが、入れ歯に生じる黒い汚れは「カビ」です。真菌と呼ばれる病原体が繁殖して、入れ歯に黒ずみを生じさせます。家の水回りにも黒いカビが生じることがありますが、それとほぼ同じものと考えて問題ありません。入れ歯はお口というデリケートな部分に入れるものなのに、なぜカビが生えるのが不思議ですよね。

 

▼お口の中は細菌だらけ？

 

私たちのお口の中には、700種類以上の細菌や真菌が住み着いていて、その数は1,000億にのぼります。よく比較されるのが同じ消化管の出口である肛門とそれほど変わらない環境が口腔なのです。もちろん、適切な口腔ケアを継続していれば、そうした細菌が病原性を発揮することはまずありませんのでご安心ください。そもそも700種類の細菌・真菌がすべて悪いものではなく、その中には善玉菌と呼ばれるものも含まれています。とはいえ、そうしたお口の中に装着する入れ歯を不潔な状態のまま放置すると、黒いカビが生えるような事態を招いてしまうのです。

 

▼カビが生えた入れ歯を使い続けることのリスク

 

黒い汚れであるカビが生えた入れ歯をそのままの状態で使い続けると、口内炎などの病気にかかりやすくなります。専門的には義歯性口内炎（ぎしせいこうないえん）と呼ばれるもので、お口の名粘膜を赤く腫れさせます。また、そのカビが喉の奥に侵入すると、気管支炎などの病気を誘発するリスクも上昇するため十分にご注意ください。

 

▼入れ歯の黒い汚れを落とす方法

 

入れ歯の黒い汚れは、まず義歯ブラシでていねいにブラッシングしましょう。その際、力を入れすぎて入れ歯を傷つけてしまわないようご注意ください。次に、入れ歯洗浄剤を使って、細菌や真菌を化学的に除去します。入れ歯に黒い汚れがついてしまう方は、この2つのケアをしっかり行えていないことが予想されます。義歯ブラシによる機械的な清掃と、入れ歯洗浄剤による化学的な洗浄を毎日しっかり行うことで、黒い汚れが発生するのを抑えることが可能となります。

 

★当院おすすめの入れ歯洗浄剤についての記事はこちらをクリック

 

▼まとめ

 

 

今回は、入れ歯の表面に付着した黒い汚れについて解説しました。入れ歯の黒い汚れの正体はカビである真菌の集合体であり、入れ歯がとても不潔な状態にあることを意味しますので、早急に洗浄することをおすすめします。入れ歯の正しいケア方法がわからない方は、いつでも千葉県佐倉市のすが歯科クリニックまでご相談ください。当院は入れ歯治療を得意とする歯医者さんであり、入れ歯のお手入れ方法についても詳しくご説明できます。